top of page

ESG評価・データ提供機関に係る行動規範

原則1 (品質の確保)

ESG評価・データ提供機関は、提供するESG評価・データの品質確保を図るべきであり、このために必要な基本的手続き等を定めるべきである。

指針​と当社の対応

1.ESG評価・データの策定・提供については、合理的に入手が可能と考えられる情報を詳細に分析し、これを行うよう、必要な手続き等を定めること

当社は企業単位でのESG評価、データの策定及び提供(以下、総称して「当社サービス」と言います。)を行っており、当社サービスを利用する投資家、金融機関又は事業会社等のユーザーが費用負担を行っています。当社サービスの提供にあたっては、ウェブサイト、統合報告書、その他各種開示資料等の公開情報、各種の所謂オルタナティブデータ及び、評価対象となる企業から直接取得したデータをもとにしており、当社サービスの品質確保のために、情報収集及び分析に係る社内手続き等を定めています。

2.質の高いESG評価・データを提供するための組織横断・継続的に適用される手法を定め、これを、機密性・知的財産等に配意しつつ、開示すること

当社は質の高いESG評価・データを提供するための組織横断・継続的に適用される手法を定め、その基本的な内容を、当社のウェブサイトにて開示しています。

https://www.terrast.biz/

https://www.t4e.biz/

3.定めた手法等が組織横断的に一貫して適用されるよう、組織内での浸透を図るほか、適切な体制の下で横断的な検証を行いつつ、知見を蓄積・共有する等の工夫を行うこと

当社は統計・数理処理を用いて中立的かつ客観的なESG評価及びデータ推計を行っており、組織横断的に一貫したデータ処理の手法を適用しております。データ処理手法の妥当性についてはデータサイエンティスト、ESGアナリスト及び品質管理チームを交えて検証し、知見の蓄積・共有を図っています。

4.上記のとおり定めたサービス提供手法について、定期的に、評価結果との間に乖離がないか等を確認し、必要がある場合には改善を図ること(評価に係るPDCAサイクルの実践)

指針1から指針3に記載した当社サービスの提供手法及びデータ処理の手法等については、必要に応じて見直しを行い、継続的な改善を図っています。

5.ESG評価手法・データを継続的に管理し、定期的に検証又は更新し、データの取得・更新時期(通常いつ取得・更新するか等)を開示すること(ESG評価・データの基となる評価・データ項目が多岐に渡る場合は、利用者ニーズも踏まえた重要性や有用性を鑑みて対象を集約又は限定するなど、合理的な範囲・方法で対応すること)。

当社はESG評価手法・データを継続的に管理し、定期的に検証又は更新し、データの取得・更新時期(通常いつ取得・更新するか)を開示するとともに、ESG評価手法に変更があった場合にはその旨の開示もウェブサイト上で行います。

6.ESG評価・データ提供機関がESG評価・データ提供サービスを外部に委託する場合には、委託の内容と重要性に応じて必要に応じ上記1.から5.に相当する内容を委託先に求めるなど、委託先も含めてESG評価・データの品質を確保するために必要な措置を講じること

当社がESG評価・データ提供サービスを外部に委託する場合には、委託の内容と重要性に応じて必要に応じ指針1.から5.に相当する内容を委託先に求めるなど、必要な措置を講じていきます。

原則2 (人材の育成)

ESG評価・データ提供機関は、自らが提供する評価・データ提供サービスの品質を確保するために必要な専門人材等を確保し、また、自社において、専門的能力の育成等を図るべきである。

指針​と当社の対応

1.適切な評価・データの提供を行うための必要な情報を収集・分析し、意思決定を行うために必要な専門的人材や技術を保持すること

当社は、適切な評価・データの提供を行うための必要な情報を収集・分析し、意思決定を行うために必要な、ESG、データサイエンス及び金融工学に関する専門的人材や技術を保持しています。また、社外の関係機関との共同研究等にも取り組み、専門知見の導入・活用を図っています。  

2.特に、ESG評価・データの提供に携わる人材が、専門的・職業的な知見を有し、誠実に職務を遂行するよう、必要な措置を講じること

当社は、ESG、データサイエンス及び金融工学に関する専門的・職業的な知見を有する又はそれらを獲得する素養のある人材の採用を行うとともに、より高度な知見を獲得し、誠実に職務を遂行できるよう、社内外での研修機会を与える等の必要な措置を講じています。

3.専門的・職業的な評価を行い、質の高い評価・データの提供に取り組む人材が的確に評価されるよう、人事評価のあり方を検討すること

当社はESG評価・データの策定・提供を行うことを主要業務としていることから、質の高い評価・データの提供が会社にとって重要であることを認識しており、これらに取り組む人材を適切に評価すべく人事制度を設計しています。

4.人材の確保・育成が、質の高い評価を継続していく上で重要であることを、ESG評価・データ提供機関の経営者が認識し、このために必要な対応を講じること

当社の経営者は、人材の確保・育成が、質の高い評価を継続していく上で重要であることを認識しており、指針1から指針3に記載した内容を含む必要な対応を講じています。

原則3 (独立性の確保・利益相反の管理)

ESG評価・データ提供機関は、独立して意思決定を行い、自らの組織・オーナーシップ、事業、投資や資金調達、その他役職員の報酬等から生じ得る利益相反に適切に対処できるよう、実効的な方針を定めるべきである。利益相反については、自ら、業務の独立性・客観性・中立性を損なう可能性のある業務・場面を特定し、潜在的な利益相反を回避し、又はリスクを適切に管理・低減するべきである。

指針​と当社の対応

1.提供するサービスに関して、自らの組織・従業員が行う評価・分析に影響を与え得る利益相反の可能性を特定し、その上で、これらを回避し、又は適切に管理・低減するための実効的な方針を定め、開示すること

当社は、企業毎に個別の定性的判断を行わず、統一的な統計・数理処理を用いて中立的かつ客観的なESG評価及びデータ推計を行っています。そのため、相対的に利益相反が生じづらい構造にありますが、当社サービスに関して、自らの組織・従業員が行う評価・分析に影響を与え得る利益相反の可能性を特定しており、その上で、これらを回避し、又は適切に管理・低減するための実効的な方針を、指針2から指針6に記載の通り定めております。  

2.ESG評価・データの対象となる企業との他のビジネス関係により、ESG評価・データが影響を受けないことを確保するため、営業と評価の担当・部門間のファイアウォールを構築するなど、適切な手段を講じること

当社は、評価対象となる企業との他のビジネス関係により、同評価及び推計が影響を受けないことを確保するため、同評価及び推計を担う部門と、営業を担う部門とを、情報管理、ESG評価及びデータ推計方法の決定において分離しています。

3.アンケート調査等に基づき評価等を提供する場合について、調査等が不合理に著しく複雑又は理解しづらい場合に、調査等を理解し的確な回答を行うには事実上自らの有償サービスを利用する必要がある、といったことがないよう、調査やサービスの内容・構成について、留意すること

当社は当社サービスの提供にあたって、評価対象となる企業から直接取得したデータを一部用いていますが、調査等を理解し的確な回答を行うには事実上当社の有償サービスを利用する必要がある、といったことがないよう、調査やサービスの内容・構成について、留意しています。

4.自らの職員が、ESG評価・データ提供サービスと利益相反が生じ得る有価証券取引やデリバティブ取引を行わないよう、適切な手段を講じること

当社は役職員に対し、当社サービスとの利益相反を惹起する証券取引⼜はデリバティブ取引(分散された投資信託の保有の場合を除く)を禁⽌しています。  

5.自らの職員に関して、適切な業務・報酬体系を整備し、ESG評価・データ提供サービスに係る潜在的な利益相反を回避し、又はリスクを適切に管理・低減を図ること。例えば、必要に応じESG評価・データサービスの営業を担当する職員と別に評価等を行う職員を割り当てること

当社はESG評価及びデータ推計を担う部門と、営業を担う部門とを分離しております。ESG評価及びデータ推計を担う部門に所属する役職員は、営業活動に関与せず、また、人事評価の決定においても両部門は相互に評価に関与しません。

6.評価等の対象となる企業との間に存在する既存のビジネス関係が、評価に影響を与えないようにするために適切な措置を講じること

指針2にて記載した通り、当社はESG評価及びデータ推計を担う部⾨を、情報管理、ESG評価及びデータ推計方法の決定において、営業を担う部門から分離しています。

7.発行者負担モデルについては、評価対象となる企業から報酬を受け取るものであり、この点について利益相反を回避するための詳細な手続きを実施すること

当社は、指針1、指針2及び指針5にて記載したとおり、利益相反を回避するための手続きを実施していきます。

8.同一の機関において、購買者負担モデル、発行者負担モデル、モデルの双方のサービスを提供する場合には、この点を踏まえた利益相反の防止のための適切な措置を講じること

当社は購買者負担モデルと発行者負担モデルの双方のサービスを提供していますが、指針1から指針5にて記載したとおり、利益相反を防止するため適切な措置を講じています。

原則4 (透明性の確保)​

ESG評価・データ提供機関は、透明性の確保を本質的かつ優先的な課題と認識して、評価等の目的・基本的方法論等、サービス提供に当たっての基本的考え方を一般に明らかにするべきである。また、提供するサービスの策定方法・プロセス等について、十分な開示を行うべきである。

​指針と当社の対応

1.知的財産権等への必要な配慮は行いつつも、本質的かつ優先的な課題と認識して、自らのサービスに係る透明性を確保すること

当社は、自らのサービスに係る透明性を確保することが本質的かつ優先的な課題と認識しており、評価の目的・基本的方法論を含む基本的考え方、評価の手法やプロセスを、当社サービスの購買者に対して開示しています。

2.ESG評価・データ提供サービスの利用者が、当該評価等が何を捉えることを目的とし、どのようにこれを計測するのかなど、評価等の基本的内容を理解できるよう、評価等の目的・基本的方法論を含むサービス提供に当たっての基本的考え方を開示すること

 

当社は、評価の目的及び基本的方法論を含む基本的考え方を、当社のウェブサイトにて開示しています

https://www.terrast.biz/

https://www.t4e.biz/

3.評価内容等がどのように決定されるか、利用者・評価対象の企業が基本的な仕組みを理解できるよう、評価等の策定方法・プロセス等について、重要な変更があった場合にはその旨を含め、十分な情報を開示すること。また、窓口を通じ、評価対象となった企業から問合せ等があった場合には、可能な範囲で丁寧な説明を行うこと

当社は、評価等の策定方法・プロセス等について、重要な変更があった場合にはその旨を含め、 当社のウェブサイトにて開示しています。また、窓口を通じ、評価対象となった企業から問合せ等があった場合には、可能な範囲で丁寧な説明を行っています。

4.ESG評価・データの策定に利用した情報源を開示すること。特に、推計データを用いる場合には、その旨及び推計の基本的な方法を開示すること。いずれの場合においても、情報源等が多岐に渡る場合は、重要性や有用性を鑑みて対象を集約又は限定するなど、合理的な範囲・方法で対応すること

当社がESG評価・データの策定に利用する情報源は多岐に渡っているため、情報源の開示対象はその重要性及び有用性に鑑みて限定して開示しております。推計データを用いる場合にはその旨及び推計の基本的な方法を開示しています。

5.評価の目的・考え方・基本的方法論の具体的項目として、例えば、以下のような事項を、まとめてわかり易く開示すること。各社の状況や項目の重要性・有用性等を鑑みて対象を集約又は限定するなど、合理的な範囲・方法で対応すること

・ESG評価・データの目的、考え方、計測の趣旨

・評価手法の具体的内容(具体的な評価の基準、評価で重要となる指標やウェイト、評価の対象事業・企業、その他の評価結果の差異に大きくつながり得る手法の内容)

・評価のプロセス(評価の手続き、手順、けん制やモニタリング等)

・評価結果の具体的な説明が可能な窓口

・評価の基となる情報源や、推計データの利用についての方針と利用の状況、評価で特に重要となるデータの更新時期・推計手法

・評価全体について、実施時期、データの作成・利用・更新時期・評価手法を更新した際の変更点、とりわけ、自らのPDCAサイクルを経て改善を図った事項があればその旨・理由

当社は、評価の目的、考え方及び基本的方法論の具体的項目として、以下のような事項を開示しています。

・ESG評価・データの目的、考え方、計測の趣旨

・評価手法の具体的内容(具体的な評価の基準、評価で重要となる指標やウェイト、評価の対象事業

・企業、その他の評価結果の差異に大きくつながり得る手法の内容)

・評価結果の具体的な説明が可能な窓口

・評価の基となる情報源(ただし、重要性及び有用性に鑑みて開示していない情報源が存在します。)や、推計データの利用についての方針と利用の状況、評価で特に重要となるデータの更新時期・推計手法

・評価手法の更新時期

原則5(守秘義務)

ESG評価・データ提供機関は、業務に際して非公開情報を取得する場合には、これを適切に保護するための方針・手続きを定めるべきである。

指針と当社の対応

1.守秘を前提としてESG評価・データサービスに関して提供された情報を保護するための方針・手続きを定め、開示・実施すること

当社は、守秘を前提としてESG評価・データサービスに関して提供された情報を保護するための方針・手続きを「秘密情報管理規程」として定めており、当社従業員は、      業務を通じて知り得た情報を当該規程に基づいて管理・保護します。情報管理方針・手続きの概要については、当社サービスの「利用規約」内で開示しています。

2.守秘情報について、特段の取決めがない限り、提供目的に沿って、ESG評価・データサービス以外に使われることがないよう、方針・手続きを定め、開示・実施すること

当社は、当社サービスを通じて得た守秘情報について、 特段の取決めがない限り、提供目的に沿って、ESG評価・データサービス以外に使われることがないよう、社内規定に定めています。情報管理方針・手続きの概要については、当社サービスの「利用規約」内で開示しています。

原則6(企業とのコミュニケーション)

ESG評価・データ提供機関は、企業からの情報収集が評価機関・企業双方にとって効率的となり、また必要な情報が十分に得られるよう、工夫・改善すべきである。評価等の対象企業から開示される評価等の情報源に重要又は合理的な問題提起があった場合には、ESG評価・データ提供機関は、これに適切対処すべきである。

指針と当社の対応

1.アンケート調査等を通じて、評価対象となる企業から情報を収集する場合、収集時期を十分前に当該企業に伝達することとし、依頼を行うに当たっては、公開情報や過去に提出を受けている情報等の既に知り得た情報が利用可能で、また適切な場合には、評価機関等においてこれらを事前に入力した上で、企業に確認を求めること

当社は、ウェブサイト、統合報告書、その他各種開示資料等の公開情報、各種の所謂オルタナティブデータ及び、評価対象となる企業から直接取得したデータをもとに当社サービスを提供しております。直接データを取得する場合には、原則として、評価対象となる企業が自ら当社が提供するシステムへの入力を行いますが、入力時期を当社側で決定して伝達することはありません。なお、公開情報や過去に提出を受けている情報等の既に知り得た情報が利用可能で、また適切な場合に、当社においてはこれらを事前に入力した上で、企業に確認を求める機能については、当対応方針開示時点では対応しておりませんが、開発を予定しております。

2.企業がESG評価・データ提供に関して問合せ、問題提起を行うことが出来る統一的な窓口を設置し、対象企業に伝達する、もしくはわかり易い形で掲示しておくこと

当社は、当社サービスに関して問合せ、問題提起を行うことが出来る統一的な窓口を設置し、ウェブサイト内に掲示しています。

3.自らの評価手法や顧客対応の方針等を踏まえて、ESG評価・データを開示するに際しては、可能な限り、速やかに当該評価・データの重要な情報源について評価対象企業に通知又は周知し、評価対象の企業がこれらに、事実誤認などの重大な欠陥がないかを確認する時間的猶予を、確保すること

当社は、企業毎に個別の定性的判断を行わず、統一的な統計・数理処理を用いて中立的かつ客観的なESG評価及びデータ推計を行っています。かかるサービス提供手法の特性上、個別データ更新毎に自動的にESG評価が見直されることになり、かつ、評価対象企業も多数に及ぶことから、個別に事実誤認等の重大な欠陥がないかを確認する時間的猶予を確保することは適当ではありません。

上記の特性を踏まえて、当社は、ESG評価・データの対象となる企業向けに問い合わせ窓口を設置しており、評価・データの情報源について重要又は合理的な問題提起があった場合には、適時・適切に対処します。

4.ESG評価・データの対象となる企業から、評価・データの情報源について重要又は合理的な問題提起があった場合には、自らの評価手法や顧客対応の方針等を踏まえて、少なくとも根拠となる重要なデータの正確性を企業が確認することを許容し、誤りがあれば訂正するなど、適時・適切に対処すること

当社は、ESG評価・データの対象となる企業から、評価・データの情報源について重要又は合理的な問題提起があった場合には、適時・適切に対処します。

5.ESG評価・データ提供機関として、自らの提供する評価・データについて、評価等の対象企業と通常どのように関わるかに関する「対話の手順」を開示すること。当該手順には、状況変化による柔軟性も確保しつつ、評価対象の企業にいつ情報提供を依頼するのか、対象企業はいつ何について確認を行うことができ、課題等がある場合にはどのように問題提起を行うことが出来るか、評価機関等は問題提起に対してどう対応し得るか、といった内容を含めること

当社は、自らの提供する評価・データについて、評価等の対象企業と通常どのように関わるかに関する「対話の手順」を当社のウェブサイトで開示しています。  

https://www.terrast.biz/

6.自らの評価手法や顧客対応の方針等の下で、利益相反等にも留意しつつ、可能な限り、企業との間で、建設的な対話を行うこと(例えば、評価結果のフィードバック等)

指針3に記載のとおり、当社サービス提供手法の特性上、ESG評価・データの対象となる全ての企業と個別に対話を行うことは適当ではありません。しかしながら、評価対象企業が対話を求める場合には、利益相反等にも留意しつつ、可能な限り、評価結果のフィードバック等の建設的な対話を行います。

サステナブル・ラボ株式会社

bottom of page